ロット間の色安定性:6ロット目が1ロット目からずれる理由
顔料ロット、分散時間、硬化深度、測定方法が色を動かします。工場が変動をどう抑えるか、ΔEの実際の意味、供給契約に書くべきことを解説します。
ブランドが1年かけて色を作り、よく売れ、再注文する。ところが2ロット目は明らかに違う。ブランドより先に顧客が気づきます。顧客は新しいボトルを棚のボトルと比べるからです。色の変動はジェルポリッシュで最も多い品質クレームであり、大半は防げます。
変動の発生源
- 顔料ロットのばらつき — 同じサプライヤーの同じ色番号でもロットごとに化学的に同一ではない
- 分散時間と剪断 — 粉砕不足の顔料は濃く、彩度が低く見える
- 充填材と増粘剤の計量公差 — シリカの1%の振れが知覚色を動かす
- サンプルの硬化深度 — わずかに硬化不足のスウォッチは半階調明るく見える
- 測定条件 — ライトブースが違えば観察者も結果も違う
正しい測り方
管理されたライトブース(D65)で保管したゴールデンサンプルと目視比較するのが基準であり、最終判断でもあります。分光測色計による機器測定はΔEという数値で差を定量化します。ΔE 1.0未満は通常肉眼では見えません。1.0〜2.0は並べれば訓練された観察者が気づきますが、別々の使用では許容されます。2.0を超えるとクレームになります。色の安定性を語る工場なら、どの機器・どの標準光源で測っているかを答えられるはずです。
工場が保管すべきもの
色ごとのゴールデンサンプル。密封・日付記載・光と熱を避けて保管し、定めた周期で更新します。各生産ロットの保管サンプルは、製品の使用期限以上保持します。記録も必要です。顔料ロット番号、分散パラメータ、充填日、作業者、測定結果。保管サンプルがなければ、色の争いは記憶対記憶になります。
供給契約に書くこと
- 色公差を定義する — 「目視一致」ではなくΔEで指定
- 測定標準 — D65光源、指定機器、指定観察角度
- ゴールデンサンプルの保有者と更新方法
- 不合格ロットの扱い — 再加工、交換、値引き
- 保管サンプルの保存期間
バイヤーへの実務的助言
在庫が切れる前に追加ロットを発注してください。比較はサロンの暖色照明ではなく自然光で。暖色は青方向のずれを隠します。差があればロット番号と、一定照明で撮った写真を添えて伝えてください。工場はそれでロットを追跡できますが、言葉の説明では追跡できません。照明規範の異なる市場に売るなら、D65と温白色の両方で色を承認してからコミットを。
当社は全色について密封したゴールデンサンプルを保管し、ご要望に応じてロットごとのΔE値を発行します。色の変動でサプライヤを変えるなら、合わせたいボトルをお送りください。既存ボトルへのマッチングは定義された問題で、達成可能な公差を発注前にお伝えします。